災害対策
【災害対策の必要性】栃木市内の巴波川及び永野川流域では、これまでも数回の水害に見舞われてきました。特に、令和元年東日本台風においては、大雨や洪水等広い範囲にわたり想定外ともいえる甚大な被害に見舞われました。
また、地震ハザードステーションの防災地図によると、震度5強以上の地震が今後30年間で60%以上の確率で発生すると言われています。
さらに、栃木市地域防災計画(2019 年 3 月修正)では、市内の広範囲で震度5強以上、ところによっては震度6強や7となるところもあると予測されており、人的被害や建物被害およびライフラインへの広範な影響が指摘されています。
また、現在、災害だけではなく、新型コロナウイルス感染症といった見えない脅威にも晒されている状況にあり、事業経営への被害を最小限に抑えるため、事前の対策の重要性が高まっており、BCP(事業継続計画)の策定が注目されています。
<BCP(事業継続計画)とは>
BCPとは「Business Continuity Plan」の略で、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、被害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
●BCP策定のメリット
①緊急事態が発生した場合に、事業の継続または早期復旧に向けて、速やかな対応が可能となる。
②緊急事態に対して万全の体制を整えていることで、取引先からの信用度アップが期待できる。
③企業活動の業務改善効果が期待できる。
●BCP策定の流れ
①基本方針の策定
BCPを策定する目的を明確にする
②業務影響度の分析
顧客への供給責任や社会的必要性の視点から中核となる事業を決定。
その事業にかかる資産や業務を把握する
③対応策と発動基準の検討
中核事業の維持・継続に必要なヒト、モノ、カネを検討
BCPを発動する基準を検討
④BCPの策定
検討してきた内容を文書化する
⑤教育・訓練・見直しの実施
社員への教育や訓練を実施して、社内周知を図る
企業や世間の実情に合わせ、定期的に見直しを行う
※詳細は当商工会議所へお問合せください。
【BCP策定への第一歩】
BCPの策定においては、さまざまな分析を行いながら、計画を組み上げていくという作業を行っていくことになり、内容的に難しく、策定に向けたハードルが高いものであると考えられています。
そうした中、将来的なBCP策定への第一歩として「事業継続力強化計画」の活用が注目されています。
<事業継続力強化計画とは>
中小企業が策定した防災・減災の事前対策に関する計画を経済産業大臣が認定する制度です。認定を受けた中小企業は、以下の支援策が受けられます。
●認定を受けた企業に対する支援策
①低利融資・信用保証枠の拡大等の金融支援
②防災・減災設備に対する税制措置
③補助金審査での加点
④連携する企業や地方自治体等からの支援措置
⑤中小企業庁HPでの企業公表
⑥認定企業ロゴマークの活用
中小企業庁HP
※制度や申請方法等詳細は当商工会議所へお問合せください。
<事業継続力強化計画 取組事例>
(事例1)
●製造業
事業継続力強化の内容
1.自然災害等が発生した場合における対応手順
①人命の安全確保
・自社拠点内の安全エリアの設定
・安否確認システムの導入
・顧客の避難場所の周知 等
②非常時の緊急体制の構築
・災害対策本部の設置基準の策定 等
③被害状況の把握・被害情報の共有
・被害情報の確認て順の整理
・被害情報及び復旧見通しの報告方法の策定 等
2.事業継続力強化に資する対策及び取組
①自然災害等が発生した場合における人員体制の整備
・従業員の出勤不可に備えた顧客取引の共有 等
②事業継続力強化に資する設備、機器及び装置の導入
・停電に備えて自家発電設備の導入 等
③事業活動を継続するための資金の調達手段の確保
・既加入保険の見直し 等
④事業活動を継続するための重要情報の保護
・顧客名簿等重要書類をクラウドサーバーへ移行 等
<国の災害対策取組状況>
令和2年度防災白書
<損害保険のご案内>
●連携企業
東京海上日動火災保険㈱
・法人のお客様
・個人のお客様
<新型コロナウイルス感染症対策>
・経済産業省の支援策
・栃木県の支援策
・栃木市の支援策
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